6年勤めた会社を辞めて転職する27歳独身女性の話。

こんにちはヒダリです。

 

「...じゃあ、11月20日で。」

 

これは先ほど、私が会議室で上司に言われた言葉である。

 

私は、大学を卒業後から新卒入社で入った商社で今現在6年勤務している。

商社の営業として働いているが、入社当初から仕事の内容は全く興味が無かった。

大学のある京都にそのまま就職。

社内の人間の感じも良く、若い人が多い楽しそうな会社。

あとは地元が遠い私にとって格安で住める社員寮があることはとても有難かった。

 

営業といってもルート営業で社員のひとも得意先のひともみんな優しく

ぬくぬくと年数を重ねた私は、日々のルーチンワークをこなし適度に

融通の効く「中堅」ポジションに甘んじていた。

 

仕事内容は正直言って楽だった。ある程度できるようになると

ひとりでまわる営業は時間の融通がかなり効く。

出社さえすればこっちのものなのだ。

 

だけど私はイマイチ、「モノを売る」「金を動かす」ことに興味が持てなかった。

商社は商品を仕入れ、利益をのせてエンドユーザーに売る仕事。

安く仕入れ高く売ることになんの喜びも感じないのだ。

 

転職は入社当初から考えていた。

とりあえず3年働いてみよう。社会経験だと思い、ポンコツながら先輩にフォローして

もらいなんとかこなした3年。

 

弊社は社員旅行が4年に1度。(オリンピックか?)

毎月の給料から天引きされる費用がもったいないので社員旅行まで続けようと

気づけば4年目が過ぎ、タイに行った。(ゾウにも乗ったしトラも撫でた。)

 

5年目、お世話になっていた直属の先輩が寿退社した。

3年目ごろから伸びていた数字の調子が良く、回りから褒められるようになっていた。

もしかして私出来る子??とこの頃調子にのっていた節がある。

 

そして6年目、仲良く切磋琢磨(と言うほどでもない、会社の愚痴で毎日盛り上がっていた)

していた同期の女の子が結婚を期に総務部へ部署異動した。

そのあとすぐ、もうひとりの同期の女の子がショールームに転属希望を出していたことを知る。

(引き止められて今は営業にいるが。)

そのようなことで、やっと、みんな自分の人生を考えて生きてるんだ、、と思うようになった。

もともと仕事内容は全く興味がないし、転職したいという気持ちは6年間ずっと持っていた。

だけど決定的な気合とか、思いとか、焦りや希望は無かった。

仕事は楽しくないもの。生きていくために金を稼ぐもの。だからしょうがないね。と

思っていた。

慣れた環境で、適度にお金をもらえて楽な仕事。いいじゃないか。転職とか不安だし

めんどくさい。

 

 

、、、そんな中、いきなり世界が変わった。

 

いつ死ぬかわからない恐い病気に怯え、家に閉じ込められる日々が始まった。

世間では飲食関係やイベント関係の会社が立ち行かなくなり倒産し、派遣社員は仕事が

なくなっていく現状があった。

その中で、弊社は打撃を受けず、むしろ需要上がったかもしれない。

安泰の会社だった。

こんな状況の中、安定してお給料がもらえて、家を追い出されない。

「いい会社に入ったね。」

地元の母に言われた。

もちろんそうだ。有難い。安心した。

 

でも、一切心が動かないこの職業を続ける毎日は

なんのために生きているのかわからなくなった。

 

周りには結婚するまで仕事するといっている同期や

結婚し子育て中、無理なく働きたい主婦、一家を養う大黒柱の先輩社員がいた。

 

私は独身の27歳で、こどももいない。近々結婚して子供が欲しいという願望もない。

 

気づくと私はとても自由だった。

なんでもできると思った。

やってみたいと思うこと、やってみよう。やりたくないこと、やめよう。と、思った。

 

「来年の5月までに、転職しようと思うんです。」

こう口に出して仲の良い先輩に言ったのは2月ごろだったか、、

 

不思議なもので、思いは口に出すと加速する。

 

毎日早く新しいことしたいと思っていたところ、今日、先ほど

上司に会議室に呼ばれた。

 

地元に帰りたいのか?俺も娘がいるからわかる。ご両親も帰ってきてほしいだろう。

ちょうど新入社員も配属決めないといけないから。君の後任としてひとり選出するよ。

 

時間にしてわずか10分。

 

「じゃあ、引き継ぎして11月20日づけで退社という風に考えておくから。」

 

あtttttttttっという間に、退職が認められた。

もっと理由を根掘り葉掘り聞かれたり、引き止めたりされるのかと思っていたので

拍子抜けして、本当に辞めていいのか不安になったのでこのブログを書いて

気持ちを整理している。

もうすぐ書き終わるが、だんだん不安な気持ちからわくわくドキドキ感が増えつつある。

 

このご時世、将来のことを考え、安定した職を選ぶ人もたくさんいると思う。

そっちのほうが全うかもしれない。

私は、その環境では将来のことも考えられなかった。生きている意味がわからなかった。

私は生きるために会社を辞める。やってみたいことをやる。

何かに向かって生きてみる。

 

余談だが、来年の5月と言ったのに今年11月になったのは

会社は辞める人間に1円も金を渡したくないので12月のボーナスまでに

やめさせたいかららしい。

この話を聞いて「こんな会社辞めてやる!!!」と、思ったらもう辞める約束をしていた。

(辞めれて良かったね)

 

最後に。

転職活動の中でwebライターの職に興味を持ったので手始めにこのブログを

書いてみたのだが、文章を作ることはなかなかに楽しい。

考えながらパタパタとキーボードを叩くのは快感になりそうだ。

オラ、わくわくすっぞ。

以上、独身アラサー女の人生の小さな岐路の話でした。

読んでくれてた方に感謝申し上げます。

 

ヒダリ